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Channel: つれづれプラモ製作記
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あなたを愛し続けて(レベル1/72 カモフK-52製作記)

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 このへんの黄色い丸や点々みたいな注意書き?も熊野筆でフリーハンド。ひしゃげてますが(汗 肉眼だと案外気にならないから、これでいいの。

 イキナリ描いたんだから勇気あるよねぇ。えっへん。あっ、そうか、エナメルで描けば消せるんだった・・・いつも忘れてる。

 全体は白っぽいグレーでスミ入れして、ツヤなしクリヤを吹いている。
 アミが張ってるように表現されてる部分は黒でスミ入れして銀色でドライブラシ。実機も金網なんだけど、ほんっと「カナアミ」って感じのが無造作に貼りつけてある。ヘリコプターのそういう無骨なところが好き。
 ディテールはなかなかいい感じだと思いませんか? 私は前に作ったイタレリ(Ka-50)よりずっと好きだな。



 機関砲装着部分のコード類は男らしく剥き出し。ちょっとしたチャームポイントでしょ。
 排気管がやたらと銀色でキラキラしてるやんか、と思うかもしれませんが、それは私の好みです(実機はもう少し白っぽい銀色)

 機体に穴が三個みえるでしょ、下二つはスタブウイングを接着するための穴なんだけど、上の穴は、ようするに単なる穴のようです。
 実機にもあるよ。アパッチにもあったけどAPU(補助動力装置)の排気口かな? これまた無骨。



 機首のアンテナ四個は、イモ付けすると絶対に取れるに決まってるから、少し機体に穴を開けて、わざとパーツのゲートを残すようにしてその部分を穴に突っ込んで多少なりとも強度がでるようにした(アホなりに必死に考えるのである)。
 それにしても、穴に何かを差し込む作業って、どうしても気持ちが「あっち方向」に行きそうになるので必死に畳の目を数える・・・じゃなくて理性を保つようにしなくてはならない。それでどうにか今回はパーツを飛ばさずにすんだ。
 でも、機体下の穴にライト(同じものが二個)差し込むときは・・・ほんのわずかな心の緩みで、一個ブラックホールに吸い込まれていった。
 こういうときの常として、綺麗にできたほうのヤツが飛んでいくんだよね。お約束だなあ。

 そして、とうとうスタブウイングを接着しているところ。戦車などと違って飛行機やヘリは最後に接着するものが多く、最後の最後に接着剤ハミダシ・アンテナ類破損等の危険がひそむ。そして最大の難関のキャノピー接着も・・・でも、そこを乗り越えないと完成しない。頑張らなくちゃ。

 接着しながら「あ・・・金属線で補強したほうがよかったな」と気が付いた←気が付いたら今からやれよ
 あーあ、なんでこんな大事なことに気が付かなかったんだろう。

 ともかくもういいや、あと少しで完成だ。目が痛くならない程度に少しずつ作業してます。
 ハセガワ屋上のF-104Jの中から見える焼津の空(キャノピー閉じた状態)。

 実は、去年の12月10日に、ハセガワを訪問した。あれから一年。

 コクピットに座らせてもらって、喜んで写真を撮りまくっていると、いきなり「ばたん!!」と閉められた。えっ、ウソぉ~。
 突然外の世界と遮断される。外の音はあまり聞こえない。

 屋上に一緒に行った、専務と戸部さん(ハセガワの見本を作っている人)と熊野筆の担当者の三人が外で何か話している声がわずかに聞こえる。
 閉じ込められた不安と「マルヨン独り占め~」の喜びとで、複雑な気分。

 後で聞いた話では「きららさん、あのときコクピットの中でほほえんでいるからすごいって、専務と話してたんですよ」

 ・・・・って、もしかして私が泣いたり騒いだりするって期待してたんですかい!?
 まったくもう。

 それにしても、本当に孤独を感じた瞬間だった。
 一人ドキドキしながらハセガワ訪問して念願のマルヨンを見せてもらって大満足の瞬間のはずだったけれど、やっぱり私は限りなく寂しかった。
 よくアウェーっていう言い方するけど、まさにその通り。私はハセガワファンを自認する一人ではあるし、暖かい歓迎を受けたけれども、単なる闖入者にすぎない。ひとつの組織、ひとつの会社に属している方々がうらやましくてしょうがなかった。

 何度も書くけれど、マルヨンはハセガワにとって特別な飛行機なのである。たまたまマルヨンがここに置いてあるわけではない。
 初めてプラモデルとして製品化した飛行機がF-104J(1/90)とP-51D(1/70)だったという。
 もちろん、私がそこへ行ったのも全くの偶然ではない。そこには深い縁があるから・・・と思いたい・・・んだけどね。

 そうだ、ひとつ面白かったのは、この実機のいくつもあるハッチをどうやって開けるのかは戸部さんしかわからないそうで、実機もキットもやはり見本製作してる人がいちばんよく知ってるんだなあ~ということ。
 あの日、焼津の空は抜けるように青かった。

 いつまでも写真撮っていたら「そろそろ・・・・いいですか」と聞かれて、ハッと我にかえった。


 “Since I've Been Loving You(貴方を愛し続けて)”(レッド・ツェッペリン)

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