
先週末に熊本市で開催された熊本トムキャッツ展示会のレポートの続き。
たかさん作品。スペシャルホビー1/32 九六艦戦 「海鷲の肖像(昭和13年11月)~古強者 青木恭作三空曹」
フィギュアは自作です。このフィギュアがとってもいいので作品全体をまとめている。飛行機だけでも素晴らしい出来だけれど、人間がいることで説得力というかストーリーがもっともっと明確になっているというか。
飛行機に限らないけど、中心になる作品にフィギュアを添えるとき、フィギュアのできばえも同じくらいの出来じゃないとちぐはぐになってしまうんだよね。フィギュアが上手すぎても下手すぎてもダメ。調和が取れてないと。
私なんかは作品も人形も下手なので調和が取れてていいのよね。
こんなフィギュア欲しいなあ。
愛機にもたれて記念撮影、的な写真ってよくありますよね。
いい感じ。この人がこの飛行機に乗って戦っていたんだなあ・・・そんなふうに誰しも思いを馳せることでしょう。

同作品全景。
作品が土台からはみ出ていてるのは、AFVの人はよくやってるけど、飛行機モデラーはあんまりやらないですよね。
運ぶときに壊れちゃう・・・って思うんでしょうけど、少しハミだし気味なほうが空間の広がりを感じます。
どんなに頑張っても単体で作ったものは、単体なんだよね。あそこがこうなっててここがこうなってるということを説明している実物模型に過ぎないんだけど、ジオラマに仕立てると「空気感」というものを表現することができるのね(それだけの腕がいりますが)。
もちろんジオラマのほうがすぐれてるとかいうんじゃないよ。そこは自分の方法論でしょう(お、かっちょいい言葉だ)。
今後は私も何か土台つけた作品に仕立ててみたいな(けど想像しただけで面倒くさいし、難しいよー)。
シブイ銀色は、ヘアラインというものを描きこんでいるようです。古びた銀色というか、何とも言えない色。

もういっちょ、ジオラマ。これもねぇ九州AFVの会に持っていったらウケるだろうなあ。
同じくたかさん作品、サイバーホビー1/32 Bf109E3「祈り ティーツェン大尉に捧ぐ」
たかさんにお聞きしましたが、物語(書籍などで読んだ題材)がまず頭の中にあり、その情景を作るために機体を選ぶという、主人公はあくまで人間という作り方だということです。
実はそういう作り方をしている人はけっこういるのではないかと思います。が、フィギュアを塗装するのが難しい・面倒だし、ジオラマとして仕立てるのも大変なので、普通は誰それの乗機、というのを単体で作ってるだけなんですよね。
ティーツェン大尉は1940年8月18日にテムズ川上空で撃墜されるそうですが、まさにその日の出撃の様子を描いています。
思えば、パイロットは皆一人で死んでいったんですよね(まあ複数の乗員がいた機体もあるけど)。
実際見送ったのは整備員や戦友などでしょうが、犬の視線を借りたことで少しこの状況の辛さを和らげている・・・そんな気がします。
この後姿。めっちゃイイ男ですよね。背中にすがって「イヤ、行かないで」って言いたくなっちゃう。

同作品、全景。
しかし本当にドイツ機ってかっちょええー!! シブい。漢(おとこ)の乗り物!! ドイツ機に女は絶対乗せたくない。
メカのカタマリって感じがするんだよね。メカのことわかりませんが←おい!!

たまたま同じキットを持ってきた人とバッタリ、という恐怖の瞬間。うふふ。
私も過去に何度も経験しています。でもね、実際は楽しい。
同じキットを作ってもそれぞれの個性で全く別の作品になるということを目の当たりにできるので、ありがたい。
左側は大分我流会のあべさん、右側は銀翼会の中川さんの作品。ハセガワ1/48 A-7EコルセアII

あべさんの作品。
いつものように「つるん」と綺麗に作ってます。あべさんの「おでこ」みたい。
血気にはやる、若い搭乗員が乗っていそうです。
あ、そっか。つれづれコンペ・夏「艦載機」にも出品されたんでしたっけ←忘れるなよ!!

対する、中川さんの作品。
こちらは、歴戦のオッサンが乗っていそうな機体ですね。
「A-7ってのはな、坊主、こうやって飛ばすんだよ。よく見てな!!」
なんて台詞が聞こえてきそう。
ちなみに、私はこっちの作風が好き。
みなさんはいかがでしょうか。

我流会のすんちゃんさん作品。エデュアルド1/48 フォッカーD.III
唐草模様のような機体の模様は、デカールだそうです。
機体に描いてある死神?のイラストと言い、「本当にこんなのあったの」と思うようなお茶目な機体ですが、複葉機知らないもので全くわかりません。
(あ、もちろん架空機などではありませんよ~)
迷彩やカラフルな塗装、独特な機体のカタチ、複葉機は見てると面白いです。ただし、見てるだけね。

同じく我流会のあおまきさん作品。1/48 エデュアルド P-39エアラコブラ
人形などスクラッチしていますし、力作だと思います。
愚息が小学生の頃、タミヤのMMの人形のポーズを真似したりしてたのを思い出しますが、その手のアホな遊びですよね。男ってのはこういうの好きだよね。
機体のそばに立ってるひとは乳首を隠してるのかな?
が、これを見たモデラーの反応はあまりにも冷たかった。
「男が裸になっててもねぇ~」とはっきり言う人もいた。ひでえな。そこまで言わなくても。
このノーズアートは大きな絵で可愛いですね(デカール)。
ちなみに私は、上半身裸(もちろん男)のフィギュアってすごく欲しいですよ。実は私、上半身が好きなんです(本当だってば!!

さて、こちらにも楽しい競演の作品。
まずは、広島乱流会のけんさん作品。エアフィックス1/72 F4F-4ワイルドキャットと、サイバーホビー1/72 F6F-3ヘルキャット。
72なのに翼折り畳みができるなんてすごいキットだ!! 私も作ってみたくなる。
だって、夢の折り畳みですよ。自分でキットに手を入れて折るのは絶対無理だけど。

で、こちらは銀翼会の毛利さん作品(同じエアフィックスのF4F)。
毛利さんは折り畳んだものとそのままのと二機作ってました。偉いなあ~。(キットはどちらか選んで作れるようになっているらしい)
翼を伸ばしているほうが美しく見える気がしたのでこちらの写真を。それにしても48に見えるなあ。
どんなデブでも不細工でも、リベット打って綺麗に仕上げれば、馬子にも衣装、それなりに美女に変身~。
マイフェアレディですね。いつも思うけど・・・。
もちろん毛利さんの作風のほうが好きだけど、けんさんのも「やんちゃな雰囲気」でいいね。
やはり72は不滅です。

銀翼会の長老・川野さんの作品。レベル1/100 ダグラスDC-7C
やっぱりプロペラっていいね。若い人はどうなのかしら、プロペラを見てどう感じるのだろう。
この昔の日航の塗装ってレトロで好き~。
あれ、もしかしてこれって、P-3Cの元になった旅客機じゃないかな? ちょっと違うかな。

熊本トムキャッツのoniさん作品、ハセガワ1/48 一式戦隼
排気の汚れとか、剥がれとか、格好いいですね~。もちろんリベットも打っています。

こちらはあべさんの作品。同じキット。
綺麗に仕上げてます。リベットもきれいに打ってます。
たまたま同じ作品を持ってきたわけではなくて、「一緒に作ろうね~」っていう約束で作ったそうです。けっ、仲良くしやがって←仲間に入れてもらえないのをひがんでいる
ハセガワの隼は、機首の側面形が少しキャノピーに向かって膨らんでいるのがダメらしい。
お腹も出てるのがよくないらしい。
文句ある場合、私なら捨てますが、それでもちゃんと作ってるのが偉い。
あ、ファインモールドの隼もあったけど写真撮ってなかった(すまぬ>ファインモールド
ファインのは機首は真っ直ぐでしたよ。でもね、少し膨らんでいるほうが色気があっていい気もしたよ。まっすぐというのはなんか物足りない。写真見ると膨らんでるように見えるのがある気がするんですけど。
ちなみに、今回も私とあべさんのバトルを楽しみにしてる人がいるような気がしたので、少しだけあべさんに攻撃を仕掛けてみた。すぐに粉砕されましたが・・・・汗

私の持って行った、キティホーク1/48 AH-1Zヴァイパーと、ハセガワ1/72 AV-8BハリアーIIプラス
ハリアーは、我慢できなくて左側のミサイル発射しちゃったんです・・・・(運ぶ途中で取れた)
あ、そういえば、あべさんと私は、(部品)イモ付けコンビでしたね。略して「イモ」。
拙作を見てくれた方々、ありがとうございました。はっきり言って、ヘリってあんまり知らない人が多くていいアイテムでした、これからもへリ持っていこ~っと。
AH-1Zをホメてくれた方々、うれしかったです。自分的にも、けっこう頑張った作品だから。
また、ブログで見てくれている方がたくさんいるんだなというのも、今回わかりました。
「どんだけ失敗するんだよ!!」って突っ込まれましたが(汗・笑、それだけ「やっちまった画像」に対する熱い期待を感じました。
いつも読んでくれてありがとうございます。

今回も、私の好きな作品だけを選んでご紹介しています。
的外れのコメントや失礼な言葉もあるかもしれません。だけど、できればそこは「夏だったでいいじゃないか」で許してくださいませ。
すぎゆく夏のたわむれに
きみを愛してしまおうか
みんなみんな忘れん坊たちだから
忘れてもいいよ 今日のことは
(中略)
みんなみんな幻かもしれないから
いいじゃないか 夏だったでいいじゃないか (過ぎゆく夏/中島みゆき)
この曲好き。いいね。夏って何か幻のような感じがする。
それでは、明日は私の見てきた熊本城の様子をお伝えしましてレポートは終わります。