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Channel: つれづれプラモ製作記
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熊本城受難2(2016熊本トムキャッツ展示会レポート外伝)

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 もともと私は小さい頃から遺跡や城が好きだった。
 崩れた建物の礎石などを見るとドキドキする変な少女だった。

 中学生の頃熊本に住んでいたこともあり、その頃から熊本城には訪れたことがあるから、何かご縁のようなものもあるかもしれない。
 今回は、熊本のAFVモデラーであり城郭に造詣の深いカブリモノスキーさんに案内をお願いした。

 一人で散策しようかとも思ったけれど、結果的にはカブどんの解説がものすごく有り難かった。やはりある程度の知識がないと見てもわからないですね。
 まずは、熊本駅前の写真。駅から熊本城などのある街の中心地は少し離れているんだけど、路面電車の駅(巨大なしゃもじのような屋根の下)が駅前にあるのでアクセスは便利。私、路面電車が大好きなので、路面電車のある街に行ったときは必ず一度は乗るようにしている。

 ICカードのパネルがついていたので、試しに九州のJRで売っている「SUGOCA」を当ててみると、おお!!使えた!!
 便利な時代になりましたね。このICカードって若い人よりもむしろ老眼の年寄にとって便利だよね。ほんと有り難い。タクシーも使えるといいのになあ。

 カブどんはクルマを二の丸駐車場に止め、さてブラブラ歩いて加藤神社まで行きましょう・・・と歩き始める。

 これまで入城していた「頬当御門」への入り口。
 完全に封鎖され、その先には・・・



 ああ、あんなに崩れてる!!(カメラをズームして撮影しています)

 ネットなどで見ていたけれど、実際に自分の目で見た瞬間の激しいショック。

 在りし日の頬当御門入口(2003年8月撮影。

 熊本KPMSに息子と訪れたときに撮った。二人で熊本城を歩き回ったんだよね・・・楽しかったなあ!!

 広大な二の丸広場を歩く。

 右側が天守閣と宇土櫓、左側が戌亥櫓。戌亥、というのは方角(北西)のことです。

 熊本城公式HP の「熊本城の見学について」という項目をクリックすると熊本城の地図がありますので、よかったら参照ください。私の撮った写真がどのへんに当たるのかがわかります。

 しかしいつもいつも思うけど、お城って広いわー。今、公共事業でこれ作ろうと思ったらまず土地の買収から始まって・・・反対運動が起きたりするだろうし・・・気が遠くなる。



 熊本城はすべて空堀(からぼり)だそうです(写真右側に少し水があるけど、凹んだところに溜まってるだけ)。南側にまず坪井川があり、その南側に白川、などなど川が流れているのでそれらに守られていたわけですね。

 空堀というのもなかなか、格好いい眺め。

 が・・・戌亥櫓の下や周りは激しく崩落していて・・・言葉もない。



 途中、至近距離で見た石垣の崩れている様子。

 ここは高い石垣ではないが、近くで観察できる。
 石垣の大きな石の内側には小石が入ってるんだな、というのはみなさんもテレビなどで見てご存じと思うけど、「小石」と思ってたものは実はゆうに「漬物石」くらいの大きさはあった。カブどんによると、丸い石だから多分河原から運んだものだろう・・・と。

 それにしても、人力でこれだけけの石をどうやって運んだのか、気が遠くなる。

 撮影はしていないが、こういった石垣の大きな石を広い場所に並べて、石に番号を振っているのを何か所かで見かけた。こうして復元していくのだろう。これまた気の遠くなる作業!?

 途中、土嚢で石垣が崩れないように支えている部分があった。
 ここは加藤神社(現在公開されている)まで行く観光客が通る道なので、こうやって補強しているのだろう。



 加藤神社横の天守閣撮影スポットより。

 今まで熊本城に来たときはこの場所に来たことがないけど、なるほど天守閣がよく見えるなあ。

 カブどんの解説では、今回立ち入りの許されている二の丸側の建築物は、比較的崩れ方の少ない部分だそうで、北側や東側の櫓や石垣の被害はもっと大きいとのこと。外側をクルマで一周してもらったけど、確かに崩れている場所は多かった。本当は中まで入って見てみたい気がする。

 石垣も崩れてはいないけれど、膨らんで出っ張ってしまっている部分があり、そういうところも直すのかな。
 長い長い復元作業になるのだろうね、最近余震も発生していたし、地震対策も必要だし、再び日本人の叡智を集結する復元作業になるのだろう。



 同じく加藤神社近くより。宇土櫓(うとやぐら)を望む。

 ここの石垣は高さ約20メートル、慶長年間に築かれたと考えられ高い技術力を見せる(「日本の名城解剖図鑑」より)
 飛び道具が貧弱な当時の日本の軍隊では、ここを攻めるのは容易ではなかっただろうね。

 宇土櫓を撮影している人々。

 みな何となく言葉少ない。だがしかし・・・屁理屈かもしれないけれど、どんなに悲しくても人と共有できることって決して辛いだけじゃない。
 皮肉なことに、熊本城が崩れたことで何か心につながるものを感じることもある。

 天守閣から宇土櫓を望む(2003年)。

 しばらくこの景色は見られない。



 再び駐車場に戻る。

 戦争やテロリストに破壊されたわけではなく、天災なのがせめてもの救い。
 熊本城が崩れるというのは本当にありえないことだったから、「人生何があるかわからない、いつでも行けるときに行って会いたい人には会って飲める酒は全て飲んでおかなければ」という気持ちを新たにしたのだった。



 テレビやネットで画像などを見てると「行った気分」になるけど、自分の目で見るのってその何百倍も心に迫るものがあるんだよね。
 まさに想像を絶する光景だった。

 少しでもお伝えできたなら・・・と思う。
 カブリモノスキーさん、案内ありがとうございました。

 そんなこんなで、楽しい熊本旅行も終わりを迎えた。
 昼食を食べそびれたので、熊本駅で一人、うどんと高菜飯を食べる。こんな炭水化物の組み合わせ、普段はとても全部食べきれないけど、今回はペロリと平らげた。空腹に高菜飯の美味しかったこと!!(高菜は九州ではポピュラーな漬物)



 新幹線の中から見た空が心に沁みた。

 さよなら、熊本。さよなら、夏。

 展示会レポートを最後まで読んでいただきありがとうございます。


 おっと!! 大事なことを言い忘れてた。

 来年の6/10,11、福岡天神アクロス2Fにて、KPMSが開催されます。KPMSとは、九州(でなくても九州が好きな人は大歓迎)在住のエアモデラーの展示会です。参加料、申込み方法など、細かいことは未定ですが、テーマは「シャークマウス」「F-16」(テーマは、作りたい人だけが作るので気にしなくてよい)。

 これまでに、熊本、長崎で開催されています。今回は福岡なので、次は大分だな、きっと。
 こういう催しって、新しい人がいっぱい来てくれると新しい風が吹き込んでいいと思うんです。
 ぜひあなたも参加しませんか。もちろん私は参加します。さぁ~ヘリ作らなくちゃだな。

 詳細が決まり次第、告知していきます。
 

 

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